
東京に例えれば、東京の山の手線内の各路地、家々、ビルの谷間から爆竹・花火が打ち上がるといった感じなのです。 さすがに火災情報、けが人等も数百件、数百人単位で発生したということです。 これで爆竹は終わりかと思っていたら、除夕(大晦日)にも増して、街中ド迫力に打ち上げられたのは、正月5日目にあたる23日深夜0時頃からです。午前3時頃までつづけられていました。 この日は「迎接財神」(福の神を呼ぶ)ということで、大晦日以上に気合が入っているという感じがしました。(うるさくて眠れなかった。) 翌日の朝出勤時には道路の至る所に爆竹・花火の燃えかすのゴミが山のごとくそのまま散らばっていましたが、騒いだ当人たちは後片付けなどはせず、市の衛生局の道路清掃専門の人が片付けるということだそうです。 これも騒ぎに一層の拍車をかけているのでしょうか? ある第三者の中国人は後片付けを自分でしないことについて。「没有文明!」(道徳的でない。ダラシナイ。)と言ってはいたが……、しかし、爆竹・花火を打ち鳴らすことについては、言うまでもなく悪いことだと思ってはいないようでした。 いずれにしても、中国人庶民のパワーを垣間見た初めての上海での春節(正月)でした。 (9) 人種の違い この国は人口大多数(95%)の漢民族以外に人口少数のいわゆる少数民族(56)がいるわけですが、同じ漢民族の中でも省や地域が違えば言葉、背格好、顔つき、思考方法等が全く異なってきます。同じ上海市内でも郊外へ100kmも行けばもう言葉が違ってきます。 中国人の大量密航事件関連のニュースを上海の人に見せると、「あれは福建人だ。福建人は悪い人が多い。上海人は絶対密航などしない。」と返事が返ってくるといった具合なのです。同じ国家だから福建人を擁護するような弁明が何か聞けるかと思っていたら、自分は関係ない方式の、地域主義というよりやはり個人主義的な思想を感じたのでした。 この国は本当に広い。確かに大国なのでしょう。日本という国は今は経済大国となっ
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